言語能力を高める最初のステップ

記事 高卒と大卒はなにが違うのか? で、高卒と大卒の一番の違いは言語能力だと説明しました。
では、言語能力を高めるためには一体なにをすればよいのでしょうか?

知識量と言語の理解力は比例関係にある

答えは簡単です。最初はとにかく知識を蓄えていけばよいのです。人の頭を良くするための第一段階は、知識の蓄積 です。とにかくいろいろな言葉の意味を覚えて覚えて覚えまくるのです。そのためにもっとも安価で手っ取り早いのは読書です。「なんだ、そんなことか」と思った人もいるでしょう。そう、現代社会においても、やはり頭を良くする基本は読書なのです。

 受験勉強の経験がない人
 学生時代に成績があまりよくなかった人
 社会にでてから上司や先輩の言っていることが理解できない人
 言われたことと違うことをしてしまう人
 仕事でミスを頻繁に起こしてしまう人
 同じことを何回も聞いてしまう人 

これらの人の多くは、言葉や文字にたいする基本的な理解力が足りてないことがほとんどです。文字や言葉の理解力とは、意味を知っている言葉の数に依存します。ですから、最初はとにかく読書をしてたくさんの言葉にふれてください。そして意味のわからない言葉は辞書で意味を調べるようにしましょう。そうすることで1冊、2冊、3冊と読んでいくうち、本の内容が理解できる割合が増えてくるはずです。

近頃はスマホで読書をする人もいるかと思います。スマホで読書すると、意味のわからない文字の範囲を選択するだけで、自動的にオンライン辞書から意味が検索されてきます。この機能のおかげで、読者の労力は格段に減りました。ほかにも、辞書アプリをスマホに入れて直接検索する方法もありますし、Webのオンライン辞書で意味を調べてもいいでしょう。今の時代は言葉の意味を調べるだけならさほど時間はかかりません。そういう意味では本当にいい時代になったと思います。

まずは読書に慣れること

さて、それではどのように本を読めばいいのでしょうか?

本の読み方や目的は人によって違います。ここではほとんど読書をしたことがない人について説明しようと思います。たとえば、以下のような人です。

 文字だけの本をほとんど読んだことがない人
 年に数冊、ラノベなどの小説を読むくらいの人

これらの人は、あまり文字を読むことに慣れていないと考えられらます。ですから、このタイプの人が最初にやるべきことは、文字を読むことに慣れることです。そのためには、意味がわからなくてもいいのでとにかく本を読みましょう。

ブックオフあたりで1冊100円コーナーの本をパラパラ見て、自分が読めそうなものを選んでください。少し立ち読みすれば、自分に合うかどうかわかるはずです。興味がある分野の本だと、予備知識があるぶん読むのが楽になります。本も1冊ではなく3~5冊くらいはまとめて買いましょう。5冊買っても550円ですから大した出費にはなりません。そして本を買ってきたら、つねに自分の目につくところに置いておきましょう。いわゆるつんどく(積ん読)というやつです。

本を読む習慣のない人は、買った本を一度本棚に入れてしまうとまず読みません。ですから、いつも自分の目につく場所において、気がついたら1~2ページでもいいので、毎日読むように習慣づけるのです。そして一度読み始めたら、どれだけ時間がかかってもいいので、その本を最後まで読むようにしてください。

本を読む習慣がなかった人が本を読み始めると、最初はとにかく目が疲れます、神経が疲れます。読んでいると5分くらいで集中力が途切れ、文章の意味もわからなくなります。眠くなったり、たいして運動もしていないのに身体に疲労感が残ったりもします。苦労して読んでも、本の内容が頭に残っていないこともよくあります。

それでも我慢して続けてください。慣れないことにたいして脳に過負荷がかかっているので、
最初は仕方がないのです。もしかすると、最初は250ページくらいの本を読み終えるまでに、
1ヶ月くらいかかるかもしれません。

しかし我慢して読んでいるうち、1ヶ月が3週間、2週間、1週間とだんたん読み終えるまでの時間が短くなっていきます。それを半年も続ければ、長い文章を読むことに抵抗がなくなってくるのです。最終的には1冊数時間で読めるようになります。

そうなればしめたもの。

読むジャンルを広げて多様な言葉にふれる

べつに読んだ本の内容をまったく覚えていなくても問題はありません。最初はまず文字を読むことに慣れることが重要なのです。文字を読むことに抵抗がなくなれば、読書を継続しやすくなります。そうなったら、今度はいろんなジャンルに手をだしてみてください。ジャンルがかわれば人がかわり、文章の表現もかわります。できれば、それまで興味のなかった分野の本にも手をだしてみるといいでしょう。

たくさんの言葉にふれることで、あなたの理解力に広がりがでてきます。今まで自分が知らなかった世界を知ることで、読書がますます楽しくなっていきます。同時に、記憶力も次第に高まっていくことが実感できるようになるでしょう。ここまでが理解力を高めるための最初のステップになります。早い人なら1年くらいで到達できるでしょう。