手取り15万から抜け出すための5ヶ条

「手取り15万から抜け出したい」、今このように考えている人が増えているようです。

かつての私もそうでした。私の地元は、10年以上勤めても手取り14,5万、ボーナス10~20万という会社も珍しくありません。地方では親族経営の中小零細がとにかく多いですから、このような会社はべつだん珍しくはないのです。

しかしながら、給料が少ないため、貯金もできず親の財産だけを頼りに細々と生きる人。結婚をあきらめ、長年付き合った彼女と別れた同級生もいました。大してやりたいこともできず、好きな相手と結婚もできないとなると、一体何のために生まれてきたのかわかりません。

ここでは、そのようにならないために心がけるべき5ヶ条について説明します。

低年収から抜け出すための5ヶ条

 地元での就職にこだわらない
 会社に期待しない
 会社を辞める勇気を持つ
 年齢に応じた能力を身につける
 転職はタイミングが命!

順番に説明していきます。

1.地元での就職にこだわらない

私が見てきた中で、低年収におちいりやすい最大の原因が地元での就職にこだわることです。どんな地方にも1つや2つは待遇のいい会社がありますが、そんな会社に入ることができるのはほんの一握りです。結局、ほとんどの人たちは地元の中小零細企業で働くことになります。そして地方の中小零細企業の大半は親族経営です。

私の実感では、9割以上の親族経営の会社は、社員をただの奴隷としか考えていません。彼らの頭の中にあるのは、自分たち一族のことばかりで、社員を豊かにしようなどとは考えていないのです。そのため、いかに社員の給料を上げずに自分たち一族が儲けるか、ということしか頭にないのです。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、私が見てきた親族経営者は全員こんな感じだったので仕方ありません。

外に出たことがない人は、まず県外に出ることに不安を覚えるでしょう。私も最初は地元から離れることが不安でした。ですが、低年収から抜け出すには、選択肢を広く持つことが絶対に必要なのです。「実家のある市内だけで職を探したい」といった狭い範囲でしか選択肢がない状態だと、必ず相手に足下を見られます。地方の経営者というのは、そこがよくわかっています。給料を上げなければ社員は文句を言うけれども、結局は辞めることができないと考えているのです。低年収から抜け出したければ、そのような会社が多い地域からは出るしかないのです。

職を探す地域を広げるほど、待遇の良い会社が見つかる可能性は上がります。

私自身の経験からも、これは間違いありません。少なくとも、あなたが西日本に住んでいるのなら西日本全体、東日本に住んでいるなら東日本全体くらいには、職を探す地域を広げることをおすすめします。そこまで地域を広げると、高卒でも手取り22~23万もらえる仕事は普通に見つかります。職種によれば30万以上もらえる仕事もあるでしょう。

大手の派遣会社なら、アパートを借りるときの初期費用や、引っ越し代を負担してくれるところもあります。それ以外でも、人手不足の業界ならアパート付き、引っ越し費用全額負担といったところもザラにあります。それらを利用すれば、引っ越し費用もさほどかかりません。地元にいい会社がないなら、少しでも待遇のよい県外の会社に入って、スキルアップを考えましょう。

2.会社に期待しない

めでたくあなたの就職が決まったとしましょう。職が決まったからには、仕事は真面目にやってください。ただし、会社に期待してはいけません。自分が思っているとおりに評価され、給料が上がる会社など存在しないからです。今、日本中の会社が人件費を抑えたいと考えています。あなたがそこそこいい給料で入れたとしても、そこからあまり上がることは期待しない方がいいでしょう。

以前、新卒の若い子がこう言っていました。「今どき、1年に5000円の昇給があれば一流企業、10000円の昇給なんて超一流企業ですよ!」たしかに、日本の企業に関していえば、的を得ているなと思いました。その当時、私が勤めていた一部上場企業でも、毎年の昇給は基本5000円、格付けが上がったときは7000円~1万円といった感じだったのです。

よく考えてみれば、その程度の昇給では10年経ってもたかが知れています。ほぼ全ての日本企業は、基本給を安く抑えているからです。ですから、入った会社で頑張って経験を積み、もっと給料が欲しいのなら転職で収入アップをはかる。これがこれからの時代のスタンダードになるでしょう。

3.会社を辞める勇気を持つ

低年収に甘んじている人の多くは、会社を辞めることができません。給料が安い会社ほど、長時間労働で職場環境が悪いにもかかわらずです。これにはまず、親の世代から受け継がれた終身雇用・年功序列の価値観が影響してると思います。

また、新卒で入社した会社に10年勤めてしまったら、ほとんどの人は会社を辞めることができなくなります。同じ会社に10年も勤めると、主任くらいの役職がついていることも珍しくありません。人間関係のしがらみもできます。なにより、その会社の給料で10年間生活が成り立っていますから、他の会社で生活する自分を想像できないのです。

そうなってしまうと、「もし転職に失敗したらどうしよう・・・」「べつの会社で自分はイチからやっていけるのか?」といった不安のほうが先だってしまい、たとえ給料に不満があっても、なかなか会社を辞めることができなくなるのです。

ここ数年前くらいから、新人が3年で辞めるという話をよく聞くようになりました。私としてはこれは正しい行動だと思っています。一つの会社に頼らず、「自分の腕一本で世の中を渡っていこう」という意思の表れだと感じるからです。いくつかの会社を渡っていると、どの会社でも必要になる共通のスキルというものがわかってきます。これを一般的には汎用スキルといいます。この汎用スキルが一度身につくと、たとえ別の業界に転職したとしても、どうにかなるものです。だから私は20代のうちに、1~2回は転職しておいて損はないと考えています。

4.年齢に応じた能力を身につける

自分の能力を高めることの重要性については、他の記事でも色々と書いているので、ここでは深く触れません。ただ次の2つだけは押さえておいて下さい。

 収入を上げるためには、収入に見合った能力が必要になること
 能力を高めるほど、巡ってくるチャンスは増えること

自分の能力を成長させないと、同じループから抜け出すことができません。転職では、同じレベルの会社しか受けられなくなるということです。当然、収入も上げることはできません。

そして、あなたが能力を高めるほど、多くのがチャンスが巡ってくるようになります。能力を高めるということは、以前よりも色々なことができるようになるということです。全てのチャンスは同じではありません。色々なことができるからこそ、色んなタイプのチャンスに挑戦することができるのです。ですから、能力を高めずチャンスに期待することは、宝くじが当たることを期待する人生と同じようなものなのです。

5.転職はタイミングが命!

これについては、本当に知らない人が多いように思います。私がこれまで何度も転職して感じたことは、転職においてはタイミングこそが最も重要だということです。ハッキリ言って、タイミングさえよければ自分の実力より2~3ランク上の会社に入ることも可能です。これは紛れもない事実なのです。具体的には以下のようなタイミングです。

 大量採用の求人が出たとき
 求人が出てから1ヶ月以内

どんな大手企業でも、まれに数十人一括採用することがあります。新規事業や新工場の立ち上げ時期などです。こういう求人がでたときが狙い目です。その会社に行きたいと思ったら、すぐに応募しましょう。応募が早いほど有利になります。

なぜなら、企業が大量の人員を一括採用する場合、最初のころは採用基準がザルになりがちだからです。企業の人事にもノルマのようなものがあり、期間中に決まった人数を取らなければ、次回の求人の人数を減らされる可能性があります。そのため、採用を始めた早い段階で、少しでも採用人数を稼ごうという心理が働くのです。

たとえば、採用期間が3ヶ月だとすると、採用側は最初の1ヶ月くらいで7~8割の枠を埋めようとします。大量の人員を短期間で採用するとなると、人事も採用部門も大忙しです。当然、一人一人をじっくり見てはいられません。その結果、採用基準が甘くなるということが起こるのです。そして過半数以上、採用枠が埋まった時点で、残った枠は採用基準を従来どおり厳しくして人材のバランスをとるのです。

ただ、職歴、資格、学歴は見られるので、最低限の採用基準はクリアしておく必要があります。同じ業界であれば1~2年の経験でも即採用になることがありますし、業界が違えば経験年数があっても書類で落とされることもあります。同じ業界経験者からの応募が多ければ、他業界からの転職者はどうしても不利になるからです。その壁を乗り越えるためには、やはり資格を取っておくのがいいでしょう。とくにエンジニアの資格というのは、適用範囲が広いため、業界の壁を超えられる可能性が高くなります。

最後に

さて、いかがだったでしょうか? 私もここに書いた内容を実践して、年収1000万を達成することができました。べつに私のように年収1000万を無理に狙う必要はありませんが、あなたが誰かと結婚して家庭を持ちたいと考えているなら、せめて年収600万くらいは狙ってもいいでしょう。

この記事とあわせて、

高卒エンジニアが年収500万を達成する最短ルートも読んでみて下さい。

あなたが年収を上げるお役にたてるはずです。