下流から抜け出す手順

今回は私がどのようにして下流から抜け出したのか、その手順について書いてみます。当時の私は手探りで色々と試していたので、実は最初からこの手順を意識してやっていたわけではありません。ただ、後から考えてみると、重要なことは以下の4つに集約されるように思いました。

1.集中できる環境を手に入れる
2.まずは体力と健康作り
3.読書とネットで広く知識をインプット
4.失敗を恐れず実践あるのみ

1つ1つ説明していきます。

集中できる環境を手に入れる

もし、あなたが下流から抜け出したいと考えているなら、最初にやるべきことは集中できる環境を整えることです。

以前の記事「親元から離れるべき理由」にも書きましたが、私が集中できる環境を作る、最初のきっかけとなったのは、親元を離れることでした。やはり物事に集中するには一人になるのが一番です。実家にいると何かと邪魔が入ることが多かったので、一人になることで自分のやりたいことを、気が済むまで続けられるようになりました。もちろん、家事は自分でしなければなりませんが、私にとっては、そのデメリットを差し引いても十分なメリットがあったのです。ちなみに、当時の収入は月平均残業50時間で手取り16万くらいでした。

実家住まいでも、自分が十分に集中できる環境がある人は、無理に一人暮らしをする必要はないかもしれません。ただ、個人の自立という観点で話をするなら、絶対に若いうちから一人暮らしすることをおすすめします。実家にいるより生活費もかかりますし、家事も自分でしなければなりませんが、その経験は人生の後半になるほど効いてきます。とくに35歳以降、自立している人と自立してない人には間違いなく大きな差が生まれます。

まずは身体作り

集中できる環境が整ったら、次は身体作りです。とにかく、1に健康、2に健康です。健康なくしては、どんな努力も効果が半減してしまうからです。そのためには、適度な運動と栄養の摂取です。運動はジョギングより筋トレをおすすめします。ジョギングは時間がかかるわりに、筋トレほどの効果がありません。最近の研究では、ジョギングは老化が進む、怪我をしやすいなどの報告が増えています。

これは私も自分自身の身体で実感したことです。ジョギングを続けていると、顔に小ジワが増えてきますし、膝や足首をよく痛めていました。それに気づいてからは、ジョギングを止め筋トレだけにしています。筋トレは、身体を動かす習慣のない人なら、腕立て、腹筋、スクワットの3種目を20回1~2セットから始めるとよいでしょう。1日おきでも構わないので、続けることが大切です。

適度な運動と同時に重要なのが十分な栄養の摂取です。運動だけでなく、日々の生活で身体はダメージを受けています。そのダメージを毎日回復させなければなりません。そのためには、身体に十分な栄養素を補給する必要があります。私が20代のころと違い、今は多種多様なサプリメントが非常に安く手に入るようになりました。これを使わない手はありません。

何を買ってよいかわからない人には、とりあえずプロテイン、亜鉛、ビタミンB群を買ってみましょう。プロテインは朝晩、付属のスプーン1杯、亜鉛、ビタミンB群は袋やケースに1日○粒と書いてあるので、それを参考にすれば良いでしょう。「サプリメントは効果がない」という人もいますが、20年以上とり続けている私から言わせると間違いなく効果はあります。

ほとんどの日本人はたんぱく質不足なので、たんぱく質とその他の栄養をしっかりとっておくと、身体の各組織がしっかりと作られていきます。とくに感情面が不安定は人は、脳や内臓の組織がしっかりと作られていない可能性があります。内臓の状態は感情面に現れやすいからです。そういった症状も、サプリメントをとり続けることで徐々に解消されてきます。私自身、健康状態がよくなるにつれ、精神面が安定してくることを実感しました。

脳の働きというのも、結局は脳内物質の交換によっておこなわれます。脳内物質の主な材料はたんぱく質です。そのため、たんぱく質をはじめとする栄養をとると、十分な量の脳内物質が作られ、脳の働きは良くなっていくのです。

長年、偏った食生活を送っていた人は、サプリメントの効果を実感するまで、時間がかかるかもしれません。組織の復旧に時間がかかるからです。それでも効果はいずれ現れてきますから、止めずに飲み続けることが大切です。

ここで、世の中の格差には、2つの大きな要因があることを覚えておいてください。

その一つが健康格差なのです。

読書とネットで大量の知識をインプット

そして、格差のもう一つの要因は、情報格差です。

格差社会と言われる今の世の中では、格差の上に行けば行くほど、上層部の人たちは多くの情報を持っています。これは、まずは自分の中の情報を増やすことが、下流から抜け出す最初の条件であることを意味します。

私は「自分の頭が昔より良くなった要因はなにか?」と考えると、間違いなく読書とネットの存在をあげます。やはり最初は、知識のインプットが重要だと思います。そうはいっても、高校時代に偏差値30以下のポンコツ頭だった私のような人間は、知識をインプットしてもすぐに忘れてしまいます。だからこそ、その前に体作りをする必要があったのです。健康状態がよく、体力に余裕があると、日々の暮らしが楽になります。体力的に余裕があると、読書をしても知識が頭に残りやすくなるのです。

実際にやってみればわかりますが、筋トレなり長距離ランニングなりで疲労困憊まで運動した後、読書をしてもなかなか頭に入りません。疲労した状態だと、まず疲労に意識が向きますし、身体の機能も回復に使われることになるからです。だからこそ、体力に余裕のある状態で、知識のインプットをする必要があるのです。なので、あなたが毎日くたくたになるまで疲れるような仕事をしているなら、もう少し楽な仕事に移ったほうがいいでしょう。そんなに疲れる仕事を何年続けたところで、現状からは抜け出せないからです。日本には「貧乏暇なし」という言葉がありますが、私自身の経験からもこれは真実だと思います。

知識をインプットしたら実践あるのみ

知識をインプットしたら、それで満足してはいけません。本やネットなど、すでに存在する情報はあくまで他人のものだからです。なにより、文字だけでは情報が不足しています。インプットした知識を全て実践することは時間的に不可能ですが、せめて自分が気になった知識については実践するようにしましょう。

他の記事に何度も書いていますが、

文字情報は画像や動画の情報量にはどうあってもかなわないのです。

「百聞は一見にしかず」といいますが、「百見は一行にしかず」です。百回見たところで、一回実践する情報量にはかなわないのです。つねに情報量というものを意識しましょう。ここに気づいている人は、今の世の中まだ少数派です。あなたがより多くを実践し、自分の中に膨大な情報を持つようになれば、学歴の壁など無いに等しいことがわかるでしょう。知識を実践できる能力こそが、これからの時代に求められる能力であることを忘れないでください。そこを理解して実践を続けていれば、必ずあなたは下流から抜け出すことができるようになります。