下流から抜け出せなくなる3つの悪習慣

今回は、下流から抜け出せなくなる3つの悪習慣について解説します。

私が社会人になってから、すでに25年たちました。

何度も転職し、バイトやパート、契約社員などでも色々な会社を見てきました。いわゆる、ブラック企業も何度か経験しています。

ここにあげる3つの習慣は、私がこれまで見てきた、下流から抜け出せない人に共通する習慣でもあります。

ただ、「この3つの習慣がダメだ!」といったところで、一般論の域をでないので、ちゃんと一つ一つ、その理由を説明していきます。

下流の人に共通する習慣とは?

下流から抜け出せない人に共通する悪習慣とは、次の3つです。

 喫煙
 パチンコ
 テレビ

最近、この3つの習慣が全てそろっている人は減ってきているようです。とはいえ、依然としてこれらの悪習慣を続けている人は少なくありません。

とくに、地方ではまだこれらが習慣化されている人が多いように思います。

喫煙は最悪の習慣

喫煙はこの3つの中で最もやめるべき悪習慣だと、私は考えています。こう言うと、ほとんどの喫煙者は否定します。

「実は喫煙はそれほど健康に悪影響がない」という論調もあります。

ですが、20年以上、社会で多くの人を見てきた私からすれば、喫煙は間違いなく健康に悪影響があります。

長年喫煙しているサラリーマンには、次のような特徴があるのです。

 記憶力が悪い
 30歳くらいで身体に不調を抱えはじめる
 頭が固い

喫煙で記憶力は確実に低下する

喫煙している人にもっとも悪影響がでやすいのが記憶力です。1日に何度も喫煙している人は、例外なく記憶力が低下しています。

「年を取るほど記憶力は低下する」という一般論がありますが、これは昔の日本人は喫煙率が高かったことに起因していると、私は考えています。

私が見たところ、喫煙をしている人は20代でも記憶力が明らかに悪いからです。

これにはれっきとした理由があります。

簡単に説明すると、タバコに含まれるニコチンは、強力な血管収縮作用がある物質の分泌を促します。血管が収縮すると、血液の流れは悪くなります。

人間の血管の9割は毛細血管ですから、毛細血管が収縮すると、身体のすみずみまで血液が届けられなくなってしまうのです。

血管収縮作用の影響は、当然、脳にも及びます。記憶力は、脳内の血液の流れがよいほど高まります。

ところが、喫煙の習慣がある人たちは、脳の血流が悪くなっているため、どうしても記憶力が低下してしまうのです。

喫煙の血管収縮作用は、喫煙をするうえで最大のデメリットなのです。残り2つについても、この血管収縮作用が深く関わっています。

喫煙は身体の不調に直結する

喫煙をしている人によく見られる傾向として、30歳あたりで、すでに身体に何らかの不調を抱えていることがあげられます。

人生80年といわれる現代、30歳はまだまだ若者です。30年前の30歳とはわけが違うのです。それなのに、30歳くらいで身体の不調を訴える人が増えてくるのはなぜでしょうか?

先に説明したように、これは喫煙による血管収縮作用の悪影響です。

毛細血管が収縮し、身体の細かい部分に血液が届けられなくなると、身体の器官は十分に働くことができません。とくに影響がわかりやすいのが、身体の表面である皮膚です。

皮膚というのは、毛細血管により栄養が届けられます。喫煙により、表面に栄養が届けられない皮膚は、新しい組織の入れ替えができず、皮膚組織が老朽化していくのです。それは小ジワや、暗い顔色などの症状として現れます。

私が35歳のとき、中学校の同窓会がありました。

20年ぶりにあった同級生たちは、みんな私より5~10歳老けて見えたのです。喫煙が原因であることは明らかでした。私の世代も喫煙率が高いので、男はほぼ全員が喫煙をしていたのです。

反対に私を含め、数少ない非喫煙者は、さほど老けていませんでした。

そして、確実に悪影響がでてくるのが内臓です。ほとんどの内臓も毛細血管で血液が届けられます。

長年の喫煙習慣で、内臓の血流がいつも悪い状態が続いていると、栄養が臓器のすみずみまで届けられず、内蔵の機能は低下していくのです。それが、様々な身体の不調となって現れることになります。

「タバコをやめたら太った」と言っている人を私は何人か知っていますが、これはタバコを吸わなくなったことで、身体のすみずみまで血液が届けられるようになったからです。

それまで届けられなかった部分に、血液が届けられるようになったため、身体の組織がよく成長するようになったのです。

そういう人たちは、太りはしますが、同時に顔色も明るくなっています。皮膚の血流がよくなるため、顔の表面に綺麗な血液が循環し、顔色が明るくなるのです。

喫煙者は頭が固い人が多い

喫煙者によく見られる特徴として、頭が固いということがあげられます。もちろん、非喫煙者でも狭い世界に閉じこもっている人は頭が固いのですが、喫煙者の方が頭が固い人の割合は間違いなく高いと私は感じています。

ここまで読んだ人なら、もう原因はおわかりでしょう。脳の血流が悪くなるから、頭が固くなるのです。

頭(思考)が柔軟な人というのは、たくさんのことに思いを巡らせることができます。そのとき、脳の各部の血流が活発になることが様々な研究で知られています。

脳は、いくつかの領域に分けられ、各領域で役割が違います。脳の各領域がよく働く状態だからこそ、広く物事を考えることができるようになるのです。

翻って、頭が固い人というのは、脳の血流が悪いですから、脳の各領域が十分に働いていません。

そうなると、脳の働きは悪くなり使われる領域も、おのずと狭くなっていくのです。また、血流が悪くなった場所は、本当に固くなります。

寒い冬に身体が硬くなるのは、血の流れが悪くなるからです。そんなとき、温泉にゆっくりつかると身体も柔らかくなるでしょう?

それと同じで、血流が悪くなると、脳も本当に固くなるのです。それが、思考の固さにも繋がっているのです。

時間とお金を無尽蔵に奪うパチンコ

喫煙の次に悪い習慣はパチンコです。

近頃は、若者を中心にパチンコを習慣にする人は減少しています。とはいえ、田舎になるほど、パチンコを習慣にしている人はまだまだ存在しています。

近頃はパチンコというより、スロットがメインにはなっていますが、どちらにせよ同じことです。

人生において、時間とお金の使い方ほど重要なことはありません。その2大資産を無尽蔵に奪うのがパチンコです。

正直なところ、私も20代前半くらいまで、たまにパチンコをしていました。私がパチンコを止めた理由は、とにかくお金がかかることと、時間が読めなかったことです。

とくに時間が読めないというのが大きかったです。

たとえば、2~3時間パチンコを打っていて、そろそろ止めようと思っていたら、いきなり「確変が来た!」ということがよくあります。

それまで負けがあれば、もう止めることはできません。そのまま続けて、負けを取り戻そうという心理が働くからです。

そして、気がつけば、また2~3時間過ぎています。そんなことですから、とにかく時間がかかりすぎるのです。

お金についても同様です。不思議なことに、それほど給料が高くない人ほど、パチンコ屋に向かう傾向があります。

私がこれまで勤めた職場でも、給料をパチンコでスッて、いつも金がないと嘆いている人をたくさん見てきました。そのお金を、他の趣味や勉強にまわせば、どれほど有意義だったことかと思います。

また、パチンコが若いころからの習慣になっている人ほど、中高年になって会社をリストラされたときに後がありません。何の能力も身についていないからです。

一つの会社に勤め続けることができる保証など、これからの時代にはありません。パチンコを習慣にして、お金と時間を散財している余裕などもうないのです。

思考力を奪うテレビ

これも若い人たちを中心に、視聴者が年々減少しているようです。ところが、人口の大多数を占める高齢者ほど、まだ情報源をテレビに頼っているという話があります。

テレビというのは、番組の作り手が与える情報を、視聴者が受け取るだけの一方通行のメディアです。視聴者が介入する余地がないのですから、視聴者は反論もできず受け入れるしかありません。そこにどんな誤った情報が流されていたとしてもです。

そのように、情報を受け取るだけの習慣を続けていると、人は考えることを止めてしまいます。考えることを止めると、人はテレビの情報をただ受け取り、鵜呑みにするしかなくなるのです。そうして、知らない間に扇動されやすい人間になっていくのです。

私は中学2年のころ、テレビが急激につまらなくなって、見るのを止めてしまいました。今でもテレビを見ることはほとんどありません。

友人や身内の家などにいったとき、一緒に見るくらいで普段はまったく見ません。そんなテレビをたまにみて、一つ気になったことがあります。

10年くらい前から、妙にクイズ番組が増えてきたことです。クイズ番組を見ていると、よく高学歴の芸能人や識者が登場します。

彼らはそこそこ正解率が高いので、視聴者は「やっぱり高学歴の人は頭がいいんだ」と思うようになります。私はここに意図的な刷り込みがあると感じるのです。

そもそも、一度社会にでれば、クイズのように正解に当てはめるだけで解決できるような単純な問題はありません。

どれだけクイズの答えを知っていたとしても、それだけでは本当に物事を考える力は養われないのです。にも関わらず、ただ単純に色んなことを知っている人が頭がいいと、クイズ番組では印象づけられるのです。

そのほうが、既得権益者にとって都合がいいのか、それとも一般人の思考力を奪うためなのか。いづれにせよ、何らかの意図があるとしか思えません。

作り手の意図を考えず、テレビの情報を盲目的に信じていると、物事を深く考えず流されやすい人間になります。

今の世の中、世間の風潮に流されていると、いいように利用され、お金を取られることばかりです。その結果として、いつまでたっても下流から抜け出せないことになってしまうのです。