親元から離れるメリット

世の中には、目先のお金を優先するあまり、親元から離れられない人もいるようです。

たしかに、親元にいれば家賃や光熱費、食費などの負担は少なく、貯金はしやすいかもしれません。

しかし、それはすでに前時代的な考え方だと思ったほうがいいでしょう。今後は、目に見えない物に投資した方が、生活は安定するようになるからです。

実際、親元から離れることで得られるメリットはかなりあります。

とくに、お金のような目に見えるものではなく、目に見えない部分でのメリットは計り知れません。

今回は、私自身の経験もふまえ、親元から離れるメリットを3つ取り上げてみます。

メリット1:本当の自分の人生が始まる

多くの人は意識していませんが、若いころは誰しも、その行動や思考は親のコピーであることがほとんどです。

人間は最も身近にいる人間に最も影響を受けますから、これは仕方のないことでしょう。もし、あなたが親とは違った人生を望んでいるのなら、成人したあとは親元から離れることをおすすめします。

仮に、いつも身近にいるのが他人であったとしても、人は影響を受けます。それが血の繋がった親であれば、その影響力はさらに強くなるのです。

それは、親と一緒に生活している限り、生活のすべてにおいて強い影響を受け続けるということです。

つまり、親の価値観から外れることができなくなるのです。悪い言い方をすれば、親の支配下から抜け出せなくなるということです。

親元から離れて、一人暮らしを始めることで、初めて子供は親の価値観から解放されるのです。最初のうちは、家事が面倒だったり、寂しかったりするでしょう。

ですが、1~2年も経てば一人の生活にも慣れ、そちらのほうが気楽に思えてくるはずです。

一人で生活していると、生活のすべてを自分で行わなければなりません。すべてのことも自分で決めなければなりません。これが自立の第一歩なのです。

人は自分ですべてを実行し、決定しなければならない状況に置かれることで、自分自身の価値観を形成していけるようになるのです。

とはいえ、せっかく一人暮らしをしていても、何かあればすぐ実家に帰ったり、なんでも親に相談しているようでは、いつまでたっても親の影響下から抜け出すことはできません。

最終的に起業や独立を考えている人は、親元から離れることは必須項目です。

起業や独立をする場合、最初のうちは本当に何から何まで自分でしなければなりません。生活の何割かを親に負担してもらったり、親に頼み事をしているのが癖になっている人では、到底やってはいけないのです。

メリット2:自分のキャパ(許容量)が増える

一人で生活をしていると、必然的に多くのことをこなさなければなりません。

炊事、洗濯、料理に部屋の掃除など。会社勤めをしながら、それらができるようになるには、物事を要領よくこなす必要があります。

一人でやることが多いぶん、一つ一つの作業に熟練し、次第に要領がよくなっていきます。要領がよくなってくると、時間に余裕ができて、娯楽やスキルアップなど、べつのことに時間を使えるようになります。

これはそのまま、仕事を要領よくこなすことに直結します。一人でより多くの作業ができるようになるのです。

私もこれまで色々な職場で人を見てきました。そこで、一人暮らしが長い人と実家住まいの人を比べてみると、やはり一人暮らしをしている人のほうが仕事の要領がよく、数多くの仕事をこなせるのです。

もちろん、何事にも例外はありますから、100%とまではいいません。

ただ、一人暮らしをしている人は自発性の面において、実家住まいの人よりは間違いなく優れています。そして、自発性があり仕事の要領のいい人ほど、今の時代は高収入になる傾向があります。

メリット3:自由が手に入る

自分で自分のことが一通りできる人は、自由を手に入れることができます。

人が自由になれない最大の原因は、自分以外の他人に頼らないといけないからです。そこには親も含まれます。

人に頼らないといけないということは、頼っている間はその人に縛られるということです。相手に決定権があるため、自分にはどうしようもありません。

しかし、自分のことが自分でできる人というのは、何でも自分でやってしまうことができるため、人に縛られる必要がなくなるのです。

会社などでは、上司の評価を気にしている人が多いと思います。ここでも、上司の評価を頼りにしていない人は、上司の目など気にせず、自分のペースで仕事を進めることができます。

このとき、その人の精神に縛りはありません。ストレスも上司の目を気にする人に比べれば、格段に少なくなるでしょう。

もし、その会社での上司の評価が気にくわなければ、自分で会社を変わることもできます。自分の人生のすべてを自分で決めて、自分で行動できるのです。これが自由というものです。

それでも、会社勤めをしている間は、本物の自由とはいえないかもしれません。それはそれで、少しずつ自分のできることを増やしていけばよいのです。

そうすることで、さらに自由の範囲が拡大し、ますますその人は自由になっていくのです。

新しい価値を生み出すには独自性が必要

もし、あなたがこれからの時代で価値の高い人間になりたいと考えているなら、親元からは一刻も早く離れたほうがいいでしょう。

自分独自の価値観を持つためには、まず親の価値観の影響下から逃れる必要があるからです。親と離れることでしか、親と違った思考、行動の習慣は身につかないのです。

これからの時代に必要な価値とは、他にはない新しい価値です。他にはない価値とは、誰の者でもないあなただけの価値なのです。

私たちの親の世代は、「みんなと同じ」でよかったのです。ところが、私たちが生きている時代は、みんなと同じ人の価値がどんどん低下している時代なのです。

すでに世の中のほとんどの需要は満たされました。どの業界も供給過剰になり、価格競争が激しくなっています。

そんな時代には、他の人が知らない新しい需要を生み出す必要があります。そして、新しい需要を生み出すヒントは、あなたの独自性にあるかもしれないのです。

もしあなたが、ただ生きていけるだけでいいと考えているなら、親元から離れる必要はないでしょう。親が亡くなるまで一緒にいればいいと思います。

それも一つの生き方です。ただし、親が亡くなった後、自分でどうするかは考えておかなければなりません。

翻って、あなたが高い収入を得たい、人生でなにかしらの成功をしたいと考えているなら、親元は絶対に離れるべきです。

そのほうが生きる力がつきますし、成功できる可能性も高まります。成功とは、自分のできることが多いほど、達成できる可能性が高まるものだからです。

結局は、親元から離れるかどうかも、「自分はどういう生き方をしたいのか?」という部分が決め手になるのです。5年、10年先に、あなたはどうしていたいのか?

ここを考えれば、親元から離れるべきか、そうでないかはおのずと答えが出てくるはずです。

 

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