デキる人の条件

私がまだ20代のころ、デキる人の条件が今とは違っていました。

 まず第一に、指示された仕事をミスなくこなすこと
 そして第二に、専門分野に特化した知識があること

ほかにも条件はありましたが、上記2点を押さえておけば、ほとんどの職場では仕事がデキる人という評価をもらうことができたのです。

ところが、ここ最近ではこの傾向がだんだんと崩れてきました。以前とは求められる結果も違ってきましたし、何よりカバーすべき範囲が広範囲になってきています。

デキる人の最低必要条件

仕事に限らず、デキる人の条件はいくつかあります。ここではまず、周囲からデキると言われる人に共通する条件について書いてみます。以下の条件は、デキると言われる人が最低限備えている条件です。

1.行動が速い
2.自発性がある
周囲からデキると言われる人たちには、仕事でもプライベートでも、行動が速い人ばかりです。少なくとも、私は社会に出てからいろんな人たちを見てきて、デキる人に行動の遅い人というのは見たことがありません。
そして、自発性があるというのも大切な条件です。そもそも、誰かに言われてからでないと、行動しようとしない人はデキるとはいわれないでしょう。
デキる人というのは、人から言われる前に、さっさと自分から動いているからです。自ら考え物事の判断ができるから、自発的に行動することができるのです。
自発性があるということは、ヤル気があるということであり、判断力があるということでもあるのです。そして、自分で行動できる人にはスピード感もついてきます。

これからデキる人の条件とは

行動が速いこと、自発性があることは当然として、そのほかにはどんな条件があるのかを考えてみます。私が思うに、これからの時代においてデキる人の条件は次のようになるでしょう。

1.勤勉である
2.仕組み作りができる
3.説明力がある
4.広い視野を持つ
5.行動範囲が広い
少し抽象的ですが、一つ一つ解説していきます。

1.勤勉である

言うまでもないかもしれませんが、デキる人は誰もが勉強家です。新しい情報を常に求め、読書やネット、オンラインスクールやセミナーなどで情報収集を欠かしません。

結局のところ、世の中で成功するには、情報をどのように集め、どう使うかが決め手となります。そして、情報を集めるには勉強するしかないのです。

もちろん、ここでいう勉強とは、受験勉強のようなものではありません。必要な情報を集めたり、情報をどう使うかについて勉強することです。

たとえば、自分がWebプログラミングをしたいと考えているなら、まず本やネットなどで情報を集め、どのようなものかを把握しなければなりません。

Webプログラミングがどのようなものか把握できたら、次はオンラインスクールなどで、実際にプログラミングの仕方を学ぶ必要があります。

場合によっては、自分が獲得したプログラミングのスキルを、どう活用するかについての情報も必要でしょう。このように、次々と必要な情報を求めていくことが、社会人としての勉強なのです。

2.仕組み作りができる

近年では、様々な業界で業務のマニュアル化が進んでいます。マニュアル化は、ある業務に熟練した人たちの業務スキルを、誰でも短期間で習得できるのが最大のメリットです。

このマニュアル作りというのも、仕組み作りの一つなのです。一度仕組みを作ってしまえば、あとは自動的に業務が回るようになるので、組織全体の生産性が高まります。

そういう意味では、毎日同じ業務を繰り返すルーチンワークがメインの会社において、マニュアル化は絶大な効果を発揮します。

マニュアル化を始めとした、仕組み作りができることは、企業に限らず個人で起業するためにも重要な能力なのです。

しかし、仕組み作りというのは、誰でもできるものではありません。それなりの業務経験にくわえ、物事を順序立てて考えられる論理思考や、細かい注意点に気づくことができる気配りが必要なのです。

だからこそ、仕組み作りができる人は貴重な存在になるのです。

3.説明力がある

説明力があることは、古今東西、成功者の条件として数えることができます。どんなに価値の高い情報、どんなに素晴らしい考え方があったとしても、ほかの誰かに伝えられなければ意味がありません。

難しい内容を、誰でも理解できるよう、かみ砕いて説明できる人には人が集まります。また、説明がうまい人は自分の意思を誤解なく相手に伝えることができます。

それはつまり、自分の意図した結果を得られやすいことにもなるのです。そのため、説明がうまい人は、何をやっても結果を出しやすいのです。

4.広い視野を持つ

これからの時代には、間違いなく広い視野を持った人たちが活躍するようになるでしょう。これまでのように、自分の会社の中だけ、自分の業務だけ、自分の周囲だけ、といった狭い範囲ばかり気にしている人たちは取り残されることになります。

すでにあらゆる分野で世界はリンクしています。海外の情報もリアルタイムで手に入ります。遠く海の向こう側で起こったことが、日本に影響を与えることも珍しくありません。

好むと好まざるとに関わらず、これからは誰しも広い視野を持つことが必要とされるでしょう。そうしないと、海外で起こった厄災の影響をモロに受けることになりかねないからです。

また、広い視野を持つということは、新しいビジネスチャンスの種にもなります。近年、いろいろな業界でコラボレーションが活発になっています。これも、同じ会社内、同じ業界内だけの狭い視野しか持っていない人には思いつかなかったことでしょう。

今後、業界を横断したコラボレーションが、活発化することが予想されます。こうした世の中の流れにうまく乗るためには、私たちの視野を広げるしかないのです。

5.行動範囲が広い

行動範囲が広いというのも、これからデキる人の条件になります。自分の地元だけでなく、ほかの地域や国に行く機会が今後ますます増えてくるでしょう。そこで、外に行くだけの行動力がない人は、まずふるい落とされます。

行動範囲が広くなると、多くの価値観に触れることになりますから、必然的に視野が広くなります。自分の視野が広くなると、様々なことをリンクして考えられるようになるので、視野の狭い人よりたくさんのアイデアが思いつくようになるのです。

いろいろな分野の勉強をしても視野を広げることもできますが、やはり実際に自分で経験したほうが、さらに広く深い視野を持つことができるようになります。

それは、本ブログで繰り返し伝えてきた情報量の違いによるものです。行動範囲が広いということは、それだけ多くの情報を集めることになるのです。

これまでにない新しい製品やサービス、それらを創り出す創意工夫の源泉は情報です。高度情報化社会では、これまでより多くの情報が必要となります。

そのためには、これまでより行動範囲を広げ、新しい情報を自分から取りにいかなければならないのです。

もしあなたが、行動範囲を広げ、他人の持っていない情報をたくさん持つようになれば、あなたは間違いなくデキる人といわれるようになるでしょう。