転職で給料が上がる人3つの特徴

今回は、転職で給料が上がる人の特徴について考えてみます。

私が調べたところでは、現在転職をして給料が上がる人の割合は、全体の30%くらいだといわれています。その中でも、100万以上年収がアップした人の割合は10%程度。200万以上アップする人は全体の1%といわれています。

年収が50万上がれば大幅アップといわれますが、年収アップが50万以下、ないしは年収が下がった人の割合は70%もいるということですね。

私自身、正社員での転職を6回経験し、そのほとんどで給料アップを実現してきました。そのときの経験や私の周囲の人たちのことも踏まえ、解説していきましょう。

転職で給料が上がる人3つの特徴

転職で給料を上げられる人には以下のような特徴があります。

 転職の目的がハッキリしている
 条件をつけすぎない
 行動範囲が広げることができる
個人の能力やスキル面はひとまず置いておいておきましょう。
これらは心構えのようなものです。

転職の目的がハッキリしている

転職で給料があがる人というのは、転職の目的がハッキリしています。仕事内容なのか、待遇アップか、それとも人間関係か。給料を上げられる人は、待遇アップを目指す人がほとんどでしょう。

私もこれまで、基本的には給料が下がる仕事への転職はしませんでした。自分の希望する給与ラインを下回れば、たとえ内定をもらっても断わるようにしていたのです。

なぜなら、日本の会社は基本給が低いため、最初に低い条件を提示されると、入社してから上げるのは相当に大変です。たかだか基本給を10万上げるのに、一体何年かかるのでしょうか?

昨今はまったく昇給のない会社もありますし、一流と呼ばれるような企業でも10年近くかかります。当時の私は借金もありましたから、そこに関してはかなりシビアになっていました。

私のように学歴もない人間が若いころは、仕事などロクに選べません。そのため、転職するための条件は「給与が上がること」の一点に絞っていたのです。

このように目的をハッキリと持っていれば、ブレることがありません。面接でどんなに好印象だったとしても、提示された給与が低ければ断れることができます。

そのおかげで、パワハラの酷い職場にもよく当たりましたが、今考えればそれでも良かったと思っています。

条件をつけすぎない

転職が上手くいかない人によく見られるのが、条件をつけすぎることです。給料は今よりも高い、週休2日、残業は月30時間以内・・・会社というのは、そんなに自分に都合よく動いてはくれません。

会社というのは、所詮、どこの誰とも知れない他人が作ったものです。そこに次々と新しい人が加わり、組織は複雑になっていきます。そんな不特定多数の考えが混在した組織に、自分の希望が一致するわけがないのです。

どんなに世間で評判のいい会社でも、いざ中に入ってみれば、それなにり嫌なことはあります。大きな会社になればなるほど、規則も多く、自分が納得できないことが増えてくるでしょう。

そうしたことを考慮して、自分が絶対に妥協できない条件は1つ、多くても2つくらいにとどめておいたほうが転職は上手くいくのです。2つ以上の条件がつけられるようになるのは、自分にスキルと経験がついてからです。

行動範囲を広げることができる

転職で給料を上げられる人は、行動範囲を広げることができます。「自分の実家がある市内でしか転職はできません」という人がいますが、このような人は確実に安い仕事にしか就くことができません。

給与水準の低い地方ならなおさらです。基本的に、給料を上げたいなら、自分の行動範囲は広げたほうがいいのです。自分が少し行動範囲を広げるだけで、給与が5割以上アップする仕事はいくらでも見つかるでしょう。

先日、10数年ぶりに甥っ子に会いました。彼は31歳になっていたのですが、高校を卒業してすぐに県外に出て就職しました。最初は期間従業員からはじめたそうです。

数年後、彼の真面目な仕事ぶりが目に止まり、正社員にしてもらえることになりました。今、彼の年収は500万ほどあるようです。

これが地元に残っていたらどうなるでしょうか? 私の地元は給与水準が全国でもかなり低い地域なので、高卒だと30歳で普通に15~16万程度しかもらえないのです。年収でいえば300万もありません。

私自身も、地元のそういった状況に嫌気が差して県外へ飛び出しました。結果、給与は転職するたびに上がっていきました。

年収100万以上アップを目指すならスキルアップ

この記事を書く前にネットでいくつかのサイトを見ていました。冒頭にも書いていますが、近頃では年収50万アップで大幅アップなんですね。正直、私の感覚だと大幅アップなら100万以上だろうと思っていました。

なぜなら、年収50万アップなら転職してもあまり意味がないと思うからです。とくに、日本の会社だと、たかだか年収50万アップくらいなら大して変わらないと思います。

職場によっては、前の職場より出費がかさむこともあり、年収50万アップしたけど前職より生活が厳しくなったという人も実際にいるのです。なので、待遇がアップした実感を持てるのは、年収が100万以上アップしたときだと思います。

私も、初めての転職では年収50万ほどアップしました。しかし、その会社は外回りの会社で、自分が思っていたより出費がかさんだのです。そのため、年収50万アップの実感はほとんどありませんでした。

そうはいっても、「年収100万アップの転職などそうそうあるものではない」そう思う人もいるかもしれません。しかし、現実にそのような転職は山ほどあるのです。

ただ、年収100万以上アップの好待遇で転職をしやすいのは、35歳を超えてからのほうが確率としては高くなります。若い人たちより知識と経験があるからです。社会人経験10年以上の蓄積は、転職市場でそれだけお金を払う価値があるとみなされるのです。

学歴のない人が給料の高い職種に就くには

ただし、高卒や私のような地元の専門学校しか出ていない人は、資格などで自分の経験を補強しておく必要があります。そうしないと、いつまで経っても現場仕事ばかり任されて、給料の高い職種に就くことができないからです。

給与を上げるためには、まず給料の高い職種に就かなければなりません。学歴のない人たちは、私がいる製造業では主に現場作業員にされますから、更に上位の職種に入るにはそれなりのスキルが必要になるのです。

たとえば、ある会社で現場仕事をやりながら、技術系の資格を取ったとしましょう。そして、給料の高い職種に就くために転職をします。そこでこう言えばいいのです。「技術の仕事がやりたいから勉強して資格を取りました」と。

そうすれば、人手不足の会社などでは思いも寄らない仕事に就かせてくれる可能性もあります。もちろん、はじめての仕事だと最初は苦労するかもしれません。何をやっても知らないことばかりで、頭にも入ってこないこともあります。

それでも我慢して続けていれば、大抵の仕事はなんとかなるものです。一生懸命3年もやれば、それなりに仕事はできるようになるでしょう。こういう場合では、「石の上にも3年」という言葉が当てはまります。

そうして、経験が積めたら、また難しい資格に挑戦してみるのです。経験→資格取得→経験→資格取得、このループを繰り返すことで、あなたの市場価値はグングン上がっていきます。

ただでさえ、エンジニア不足の昨今、最終学歴が高卒だろうと中退だろうと、スキルのある人間は引っ張りだこです。一生懸命人生を送り、努力している人には大幅な年収アップはさほど難しいことではなくなってきています。