世の中には、平気で人を裏切る人間がいます。
私もこれまで何度も裏切りには遭ってきましたが、最近ではあまり裏切られることがなくなってきました。なぜなら、裏切る人間の特徴というものがわかってきたからです。
仮に、裏切られたとしても想定内なので、自分が酷く傷つくようなことはありません。裏切るような人間は、どういった状況でどう裏切るかということがわかりやすいのです。
今回は、そんな裏切りやすい人間によくある特徴を5つほどあげてみようと思います。
自己愛が強い
「人間は誰しも自分が一番大切だ」とはよくいわれることです。たしかに、それはその通りなのですが、良心的な人は、自分の心に従って、できるだけ裏切り行為には抵抗するものです。
自己愛の強い人というのは、人を裏切ることに抵抗がありません。なぜなら、自己愛が強すぎるがゆえに、自分が傷つくことを酷く恐れるからです。
そういう人は、相手を傷つけるより自分が傷つかないことを優先します。
それが明確な裏切り行為であったとしても、お構いなしです。裏切りだろうが何だろうが、自分が傷つくよりはマシだと考えているからです。
自分を優先しすぎるため、他人のことまで頭が回らないのです。
損得だけで物事を考える
損得だけで物事を考える人も、裏切り行為に走りやすい人です。彼らは、人情というものをあまり重要視しません。
ただ、「自分にとって損か得か」が判断基準になるので、自分にとって得があれば、平気で対立する側にも寝返るのです。
また、こういう人は、対立している者同士の両方に通じて、両方から漁夫の利を得ようとします。サラリーマンでもよく見かけるタイプですが、会社の中は狭い世界なので、たいていは周囲の人から見透かされています。
かつて、ホリエモンこと堀江貴文さんが「金の関係が一番強い」といっていましたが、金だけの関係だと、より多く金を出す者につくという原則を知らなかったのでしょうか?
結局、彼は側近に裏切られるという結果になりました。
八方美人
八方美人な人も要注意です。八方美人は誰にでもいい顔をしたがるため、いつも周囲に流されふらふらとしています。自分の気持ちが定まっていないため、物事の判断もできません。
こういう人は、何かあればいつも大勢の側につきます。少数側に自分が仲良くしている人がいたとしても、大勢に嫌われたくないため、数の多い側につくのです。
これは、学校や会社でもよくあることです。自分と仲のいい人が虐められていても、自分が同じように虐められることを恐れて虐める側につくのです。
気持ちがわからないではありませんが、そうして周囲の顔色をいつも伺っていると、いづれ誰からも嫌われるか、気苦労で疲れ果てていくことになります。
自分を見下している人
自分を見下している人というのは、裏切り行為を裏切りとは思いません。自分のほうが偉いのだから、裏切ったところで自分が正しいとしか考えていないのです。
相手が自分より下だと考えている人は、まず相手の言うことに耳を貸しません。「俺のほうが正しいのだから、お前の意見など聞く必要はない」と考えています。
こういう人は、自分の判断がすべて相手より正しいので、裏切られる方が悪いとしか考えていないのです。いうなれば、見下す相手に対して下僕のような感覚なのでしょう。
臆病者
古今東西、裏切りやすい人間の共通点は非常に臆病であるということです。臆病者は自分に力がないことを知っているため、しばしば自分より強い者に守ってもらおうとします。
そのため、より強い者が現れると、手の平を返してそちらにつくのです。しかし、そのような人は周囲もよくわかっているため、最終的には自分も利用されて捨てられることになります。
人生は裏切りも経験したほうがいい
ここまでざっと裏切りやすい人の特徴について述べてみました。信頼している人から裏切られると、最初は誰でもショックを受けるものです。
とはいえ、長い人生、裏切りも経験しておいたほうがいいと私は思います。自分が手痛い経験をするほど、それは長く、そして強く自分の心に残るものだからです。
とくに、若いうちに何度か裏切られる経験をしておくと、後の人生でその経験が活きてきます。
私たちは、年をとるほどしがらみが多くなり、同時に様々な人たちと出会うことになります。その中には、自分を騙したり、利用したりすることを考える人も必ず混ざっています。
若いころ、裏切られる経験をした人は、相手の人間性を注意深く観察するようになります。そのため、自分を騙したり利用しようとしている輩を見分ける嗅覚がつくのです。
若いころの失敗は取り返しがつきやすいですが、年をとってからの失敗は損失が大きくなりやすく、挽回が難しいこともよくあります。
だから、若いうちは裏切られる経験もして、人間関係に用心深くなっておくと、あとの人生がうまくいきやすいのです。
精神力の強さを見れば裏切る人間かどうかわかる
最期に、私自身の見分け方について触れておきましょう。私が、その人は裏切る人かどうかを見分けるとき、その人の精神力の強さに注目します。
精神力の強い人、とりわけ、自分の意思を強固に持っている人は、他人を裏切ることがほとんどありません。自分より強い者にも怯まない精神力、そうした強い心の力を持っている人は、自分を曲げないので裏切ることがないのです。
もし、そういう人が他人を裏切るとしたら、それは自分の家族が人質になっているなど、よほどの事情があるときだけでしょう。
結局のところ、人を裏切る原因の99%は精神力の弱さなのです。
その人の精神力に注目すると、「この人は普段裏切ることはないが、こういう状況だと裏切るかもしれない」「この人は裏切りやすい人だ」ということがよくわかるようになるのです。
もちろん、それには自分自身がたくさんの経験をしなければなりません。色々なタイプの人とつき合ってみて、いろんな人の考え方に触れておくのです。
そうすれば、誰が裏切るか事前に予測ができるようになります。予測ができれば、裏切られても想定内、自分が大きなダメージを負うこともないのです。
人間というのは、状況によっていかようにも変わるものです。人づきあいをするときには、「裏切りを前提としておいた方がいい」といっても言い過ぎではないかもしれません。
とくにビジネスに関しては、それくらい用心深いほうがいいのです。かといって、人を疑ってばかりでは、いい人間関係は築けません。いい人も寄ってはこないでしょう。
なので、最初にまず相手を受け入れて、つき合いながら相手の言動や行動を観察していくのがいいと思います。そういう経験を積んでいけば、いづれ裏切りに遭うことはなくなっていくでしょう。