まともな会話ができる人になろう

あなたは普段、まともな会話ができているでしょうか?

私も昔、大人なら誰でもまともな会話ができるものだと考えていました。ところが、サラリーマンを長くやっていると、まともな会話ができない人が想像以上に多いことに気づきました。

まともな会話ができないのは、なにも低学歴の人というわけではありません。高学歴の人や大企業の幹部でも、まともな会話ができない人が結構いるのです。

まともな会話とは相手の問いに的確に答えられること

私が考えるまともな会話とは、相手の問いに対して的確な答えを返すことができることです。

たとえば、誰かに買い物を頼んで、その人が買い物から帰ってきたとき、「○○は買った?」とあなたが質問したとします。そのとき、相手が「あそこのスーパーで探してみて店員さんにも聞いてみたけど、別の売り場にあると言われて・・・」などと回りくどい言い方をすることがあります。

こういうのは、的確に答えているとはいえません。この場合、的確に答えるとは「うん、○○買ったよ」、または「いや、買うの忘れた」と結論を率直に言うことをいいます。

もちろん、日常会話では不必要なことを話すのも、相手とのコミュニケーションですから、それが必ずしも悪いとは言いません。ですが、それがあまりクセになってしまうと、仕事でも回りくどい言い方をしてしまいがちです。

とくに、仕事で上司へ報告するときや、転職での面接では、こうした回りくどい回答はまず嫌がられます。「こちらの問いの意味がわかっているのか?」と相手に不信感を持たれてしまうのです。それだけならまだしも、頭が悪そうだという印象まで相手に与えてしまうことになりかねません。

反対に、こうした場面で、的確な回答ができる人は好印象です。的確な回答ができる人は、仕事がスムーズに運ぶことを相手に想像させるので、仕事がデキそうな人という印象を持たれることになるのです。

意外と多い!? まともな会話ができない役職者

日本企業では、課長や部長といった幹部クラスでも、まともな会話ができない人たちが見受けられます。こちらが話をしている内容に対して、自分の一方的な思い込みや決めつけでモノを言うなどがそれにあたります。

これは、彼らの権限が強いため、「自分の考えなら何でも通るだろう」という奢りからきています。どこの会社でも、上司に盾突いたり、意見をする人は少数派です。ほとんどの人はイエスマンといってもいいような状況なので、このようなことになるのでしょう。

社員同士の諍いがあったときも、上司がロクに事実確認をせず、自分の印象が良いほうの味方をすることもよくあります。このような公平性を欠いた行動や言動は、上司として的確な判断をしているとはいえません。そのときの会話を振り返ってみても、会話自体が成立していないことが多いはずです。

役職者にこうした悪いクセがついている会社では、上にあがれば何でも通るという勘違いが横行します。そして、上にあがればあがるほど、まともな会話ができる人が減っていくのです。彼らのような人たちは、ひとたび会社から放り出されるともう通用しません。今年、来年と日本社会も不安定になってきているので、これは非常に危険なことだと思います。

まともな会話ができる人の特徴

まともな会話ができる人は、次のような特徴があります。

・基本的な語彙力や理解力がある
・感情を脇に置いて論理的に物事を考えることができる
・自分の言動を客観的に省みることができる

 

基本的な語彙力や理解力がないと、相手の言葉を正確に理解できません。そのため、的外れな回答をしてしまうことが多くなります。ここは、読書などで自分の語彙力と理解力を高めておくことで改善することができます。

基本的な語彙力や理解力があっても、自分の感情をコントロールできなければ、まともな会話ができなくなることがあります。ここは、高学歴な人でも陥りがちなところです。いくら高学歴でも自分の感情をコントロールできなければ、自分の思い込みや願望から逃れることはできません。その結果、感情優先で非論理的なことばかり言っている人は今の世の中、結構な割合で存在しています。

ここを改善するには、自分の感情を脇に置ける精神力が必要になります。これは主体的な人生を送り、様々な経験を通して、自問自答する習慣を持っている人でないと難しいことです。なぜなら、そのときの自分の感情を把握しなければならないからです。それは、苦しい状況に置かれたり、ときには失敗したりといった経験が必要になります。

それにより、あなたは目先の感情に走ることの危険性を、身をもって知ることになるでしょう。目先の感情に走ることの危険性を一度理解すると、次からは冷静になって自分の感情を脇に置けるようになるのです。

また、自分の言動を定期的に省みることも大切なことです。「あのとき、自分はこういう言い方をしたけど、こう言った方がよかったな」こうして自分の言動に振り返りができる人は、自分の言動を修正することができます。どんなに頭の良い人でも、ときには不適切な返答をすることはあるのです。しかし、そこに気づかないことには、修正することができません。

まずは自分の言動のおかしな部分に気づくこと、そしておかしな部分を修正すること。それを習慣にすることができれば、まともな会話ができる人になるのは難しくありません。

まともな会話ができることは全社会人に必須のスキル

まともな会話ができるというのは、ビジネスにおいて必須のスキルです。とくに、国際化が進む社会において、感情優先の非論理的な会話しかできない人は相手にされません。

これは外国人と話してみるとわかります。人種にもよりますが、ビジネスシーンに日本人特有の感情論を持ち出すと、これはもう露骨にバカにされます。まともに会話ができない、幼稚な人間だとみなされてしまうのです。外国人相手の取引で、これは致命的です。

外国人相手に取引する場面は、これからの時代、増えることはあっても決して減ることはありません。もし、あなたが将来成功したい、もっと稼ぎたいと考えているのなら、まともな会話ができる人になっておいたほうがいいのは間違いありません。

私たちも人間ですから、ときには感情的な会話を楽しむことがあってもいいと思います。とはいえ、仕事や合理性が必要な場面では、感情論は持ち出さないほうが、良い結果に繋がることが多いことは知ってきましょう。

ますます多様性が高まっていくこれからの時代、まともな会話ができることは全社会人必須のスキルなのです。